eigonだって泳ぎたい あひる解剖学

あひる解剖学 hatta method  * BODY WORK

魚になるまで泳げ!  教えるという事。

今日はまじめな話です。(いつも不真面目ですいません。だは)

『魚になるまで泳げ!』
水泳では知らない人がいない、古橋広之進先生のおことば。
実は、いつも行っている、赤羽の国立科学スポーツセンターに
「泳心一路」や、
「戦争が終わって再び水泳ができるようになった時、魚になるまで泳ごうと思った」
という言葉が刻まれている石碑があります。
 

受身の姿勢ではだめ、自ら工夫を凝らす自主的なトレーニングが不可欠。
なによりも大切なことは"集中"することだ。
あきらめずへこたれず、魚になるまで水かきがつくまで泳ぐことだ。

やらされて泳ぐのではなく、目的意識をもって泳げ。


「私の選手時代は日本が太平洋戦争に敗れた直後で、食糧事情が極端に悪く、口に入るものはサツマイモやカボチャぐらいの時代でした。一日のカロリー摂取量は1,000kcalにも届かず、水泳合宿所にいたカロリー計算の得意な学友が、「おい古橋、お前はまもなく死ぬぞ」と言ったほどでした。
そんなある日、来日したアメリカの生理学者セミナーで、その学者が私に「そんな栄養で泳いで、記録を出すなんて理屈が通らない」と言うものですから「精神的なものもカロリーになっているんだ」と言い返しますと、彼は黙ってしまいました。
日大水泳部の後輩と私は後輩たちには「魚になるまで泳げ」と言い続けてきました。そういう気持ちで、練習も量をこなせということです。前にもお話したと思いますが、私は一日2万メートル、多いときは3万ぐらい泳いだこともあります。 泳ぎ込むことによって、体が自然に覚えこむんです。赤ん坊は教えられて歩けるようになるわけじゃない。1歩あるいては転び、2歩あるいては転びして覚えていくんです。
コーチもいない、トレーニング法も確立されていない時代ですから、みな自分で考えて工夫し、50mのスピードを1,500mまで持続させることを目標にしました。 竹の棒の両端に石をぶら下げてダンベル代わりしたりもしました。マラソンのようなこともやり、バスケット、野球、相撲、ラグビーにテニスと、様々なスポーツにも取り組みましたし、進駐軍にたのんでアメリカの水泳の本を取り寄せてもらって、最新のノウハウも勉強しました。強くなるには頭も必要なんです。
全米選手権のトロフィーを持って
終戦直後、少年時代の皇太子殿下(現天皇)の教育係をやった小泉信三さんは「練習は不可能を可能にする」と言われました。けれども、そのための練習にはキリがない。ここまでやったからいい、ということはない。 これもある人の言葉ですが、「ある練習を10回ノーミスでやった。11回、12回と、もっと続ければミスが出たかもしれないが、10回ノーミスに満足してやめてしまえば、そのことはわからずに終わる。そのような自己満足が試合で墓穴を掘ることにつながるんです」と。
練習も、与えられたプログラムをこなすという"受身の姿勢"からは、並の結果しか生まれません。 今の水泳のように10分の1秒、100分の1秒の間に世界のトップがひしめいている時代には特にそれがいえます。メディアに取り囲まれ、目移りするものや誘惑も多い日常生活を送る皆さんは、私たちの時代に比べ気の毒なこともあります。しかし、スポーツの世界を目指せるのは、青春のほんの一時期です。
集中!! この二文字を皆さんに贈ります。 」


色んな指導者がおられますが、私はこの古橋先生の教えが大好きです。
なかなか難しいけれど、
「魚になるまで泳げ」なんて、こんな単純明快な指導法はありません。
チーターになるまで走れ
人魚になるまで演じろ
鳥になるまで飛べ
みたいなね。
練習は裏切らない、といつもシンクロの選手たちに言っています。
そして、やる、やらないは、皆にまかせるから、と。


教える、ということは、私は、
「その人の人生に関わる事だ」と思っています。


でも、たとえ結果人生を変える事になったとしても、人の人生を変えるようなことをしてはいけないと思っています。
やらされてるのではなく、本人が自分の力でやろうとするように導く、アドバイザーであるべきと思っています。
やる、やらないは本人次第であり。
叱咤激励も忘れません。
叱咤ばかりだと失敗する例をいくつも見ました。誉めるだけでも然りです。育児に似ていると思います。(いや、こっちは苦戦、至福、苦戦、至福の連続です、、、たじたじ。。。)


単なる練習のためだけの練習ではないということ。
それがフィジカルもメンタルも鍛えることになると信じます。
「精神的なものもカロリーになっているんだ」これですよね。。。


今日、教え子のシンクロ選手からこんなメールをもらいました。
『先生、12月のワールドトロフィーでシンクロを引退しました!!
今はプールから少し離れて生活しています。
... 先生のバレエの時間は本当に大好きでした!
今まで本当にありがとうございました!
私はこれから、小学校の先生を目指して勉強頑張ろうと思っています。
今はシンクロをしていた事が自分のプラスになるように頑張りたいです。』


うぐぐ。。。泣けてくるほど嬉しかったです。 (๑• . •๑)♡
彼女の人生の4年くらいの時間の一部を一緒に過ごしました。
彼女の生徒が、彼女の授業が本当に大好きでしたと言ってくれたらいいなと思います!
教えられる立場から、教える立場へ。
でもこれからが本当に教えられる事ばっかりなんですよね。
ファイト!Nちゃん!  今度絶対飲もうね!(*^ー゚)ノ


沢山の指導者の方がおられると思います。文字通り、導く様。。。
お互い頑張りましょう!