eigonだって泳ぎたい あひる解剖学

あひる解剖学 hatta method  * BODY WORK

触覚・前庭覚・固有受容覚

 


🐤この機能も衰えさせたく無い‼️の真面目なお話。


🐤あひる解剖学動作研究部

【触覚と前庭覚と固有受容覚】❗️

感覚というと、「五感」(動物やヒトが外界を感知するための感覚機能:視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)と思い浮かべるでしょう。
でも私達は下記のような【固有受容器】というセンサーによる感覚(日常の立位、歩行を含む運動に使う筋肉や動作に関する)や前庭覚などの感覚機能があります。
【固有受容器】は感覚受容器の種類の一つで、筋、腱、関節、内耳に存在します。

固有受容器の感覚、特に下記の3つの感覚が動作や運動に深く関わります。

 

●触覚:受容器=皮膚。
 皮膚を通して感じる感覚:温度・痛み・触れたことを感じる・大きさや輪郭の識別・情緒安定・熱さや危険防衛の働き

●前庭覚:受容器=耳の奥にある耳石器と三半規管。
 自分の身体の傾きやスピード、回転を感じる感覚:揺れ・傾き・重力・スピード・覚醒・バランス・身体機能の把握・眼球運動・抗重力姿勢
     
●固有受容覚:受容器=筋肉や関節や腱。
 自分の身体の位置や動き・力の入れ具合を感じる感覚:力加減・運動コントロール・抗重力姿勢・バランス・情緒の安定・身体の地図・機能の把握

・身体の位置

・筋の収縮の程度

・腱にかかる張力

・関節の位置や動き

・平衡感覚
・圧(力加減)や振動に反応


等についての情報を脳に提供します。


 動きは無意識のようで、すべてこの固有受容器が働き脳と連携し身体の位置・姿勢・運動の情報伝達が行われてます。
脳は常に持続的に各部位の固有受容器からの情報(固有感覚)を受取り、協調的な運動、動作を行おうとし、固有受容器は、身体のある部位が他の部位に対してどの程度の速さで動いているかも伝えます。
その結果、目で見なくても ➡︎ 歩いたり、衣服を着たり、楽器を演奏したり、ブラインドタッチや様々な作業ができたりします。


無意識のようですが、この働きが低下すると、身体の運動機能も低下して運動が【ぎこちなく】なってしまいます。
日常的行動で見ると、人や物に対して咄嗟に避けられなくなるとか、物との距離が測れない(よく落とす)、筋力低下や左右差によるバランス感覚の低下などもそうです。


固有受容覚の機能が働かないと、疲れやすくなったり、気持ちのコントロールが難しくなったりもします。
老化ということではなく、成長期の子供、発達、大人にも影響が出ます。

下記のようなことを感じることはありますか?

・箸がうまく使えない
・ダンスなどリズムに合わせて、身体を動かすことが苦手(人と合わせられない1テンポずれる)
・球技が苦手・手先が不器用・道具操作が苦手

・ダンスの振りが何回練習しても覚えられない
・物の扱いが乱暴に見られがち

・筆圧のコントロールが難しく、マス目から文字が大きくはみ出る

・他者(友達)とトラブルに発展しやすい

・疲れやすい

・気持ちのコントロールが難しい

 

これらは、決してマイナスに捉えないで下さい。

固有受容覚の感じ方は、【人それぞれ異なる】、【時間帯や体調によっても変わる】もので、デリケートです。
あまり神経質にならず、自分自身の感覚とゆっくり繋がっていくことを感じましょう。
ゆっくり繰り返し動作をしたり、ものの触り方や圧を変えたり、ということを意識していくと機能が働いていきます。


触覚について特筆したいのは、コロナ禍での過度のアルコール消毒で、一番敏感な手のひらの皮膚は機能が弱くなっています。
皮膚が本来持っているバリア機能を損ない、 手荒れ・手湿 疹の原因・ 細菌や真菌(カンジダなど)、ウイルスへの感染防御力を弱めています。

皮膚科の病院では、アルコール消毒液を設置していないのが普通です。上記が常識だからです。


又、コロナ禍はスキンシップも禁止されていたので、氣力や能力が落ちていたり、触ることへの拒絶が脳でも起きているでしょう。体を動かす上でとても残念な状況です。
ですから、これらの機能をもう一度働かすことをしていく必要があります。
体性感覚であるこれらの感覚は、外に対する反応や動くことで育ちます。
なるべく【野生】の感覚、ターザン的感覚を衰えさせないよう、失わないように動くことですね。



具体的にこれらの感覚を育てるには、体幹力とバランス力をつけることが必要となります。

 

・後ろ向きやつま先で歩く

・片脚バランス 

・目をつぶってその場行進

・雲梯や綱渡りのようなアスレチック的遊びのような動き

・箸て豆移し

お手玉やおはじきや粘土遊び

・転がる・前転・後転

・匍匐前進と後進

・四つん這い歩行・熊さん歩き・イモリ歩き

 

等の初歩的な動きでも充分です。

 

また、今は沢山のグッズや方法や環境があると思いますので、ピンと来たものを選び試してみるのも一つです。
バランスディスクやスラックライン(綱渡りのようなもの)などもいいです。この3つの感覚を育てるにはとても有効です。

 

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私のオススメは、以前ご紹介した、【弧形のバランスボード】です。

家の中で簡単に始められます。特に素足で触れるととても心地よいです。万能調理器のように実に多くのbodyworkやトレーニング、ケアやリラクゼーションまでできる優秀なボードです。使い方を知れば楽しいです♪


コロナ禍や冬の外出できない制限の中での運動不足、筋力低下対策に、家の中でもできることで、【固有受容覚】を発揮させましょう。

【ながら運動】が地道に効果を発揮します。

 


カラダも道具も【使い方】次第です。

 

【触覚と前庭覚と固有受容覚】機能を失わないように〜!


happy  day(*・◇・)ノ

 

 


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